1969〜1972年のわずかな期間にだけ製造された「Soraya」シリーズ。深みのあるブラウンの釉薬は、光の加減で豊かな表情を見せてくれます。
派手さはないけれど、そっと暮らしに寄り添う静かな存在。今回は、そんな「Soraya」が持つ魅力と、ブランドの背景を綴ります。
Sorayaが持つ静かな存在感
「Soraya」シリーズは、落ち着いた色合いとマットな質感が印象的です。
カップに注がれたコーヒーの湯気がゆらぐとき、釉薬の濃淡が柔らかく浮かびあがる。そのささやかな変化に、手仕事ならではのあたたかみを感じます。
華やかさを求めるのではなく、静謐さを楽しむデザイン。日常のコーヒータイムに、そっと寄り添ってくれる器です。
ARABIAというブランドをめぐって
ARABIA(アラビア)は、1873年にフィンランドで創業した陶器ブランド。「日常の暮らしを美しくする」という理念のもと、数えきれないほどの名作を生み出してきました。
パラティッシなどの華やかなデザインに比べると、「Soraya」は控えめで渋みのある存在。けれど、その奥ゆかしさこそが、北欧らしいデザイン精神を物語っています。
暮らしに添える、ささやかな贅沢
・コーヒータイムに
ほどよいサイズ感のカップは、朝の一杯にもぴったり。
・来客用に
落ち着いた雰囲気の器は、おもてなしの時間をやわらかく演出します。
・インテリアに
棚に並べれば、静けさをまとったオブジェのように空間を引き立てます。
おわりに
Sorayaのカップを手に取ると、北欧の暮らしの空気がすっと流れ込んでくるよう。日常の中にある静かな贅沢を、ひとつの器が教えてくれます。